ARTICLE指名検索のAI Overviews、業種で差|76ブランド調査
自社名やサービス名でGoogle検索したとき、公式サイトの近くにAIが生成した「要約」が表示されるようになっていませんか?
2026年9月、Googleの指名検索(企業名・ブランド名・サービス名での検索)でAI Overviews(日本語表示は「AIによる概要」)が表示される割合が急増したと、複数のSEOツール企業が報告しました。DemandSphere社の追跡データでは、表示率が9月1日の26.12%から9月29日には82.06%へと約3.1倍に増えています。
では、日本の指名検索ではどうなのでしょうか。当社が国内76ブランド・16業種、約4万件の指名検索画面を対象に独自に調べたところ、AI Overviewsが表示されていた割合は健康食品で91%、化粧品・日用品で83%だった一方、SaaSでは33%、占い・相談では15%にとどまり、業種によって大きな差が見られました。
本記事では、海外の調査データと当社の独自調査をもとに、ブランド検索の画面で何が変わったのかを整理したうえで、AI Overviewsに誤った情報が出たときの対処法や、自社の指名検索で確認したいポイントと対応策を解説します。
指名検索でAI Overviewsの表示が急増した:2026年9月の調査データ

結論から言うと、これまでAI Overviewsが出にくかった指名検索でも、表示されるのが当たり前になりつつあります。ただし、数値は調査会社ごとに対象・測定方法が異なるため、「傾向」として読むのが適切です。
外部調査DemandSphere:表示率が26%から82%へ約3.1倍
DemandSphere社の追跡データでは、指名キーワードでAI Overviewsが表示される割合が、9月1日の26.12%から9月29日には82.06%へと約3.1倍に増えました。
| 9月1日 | 26.12% |
| 9月18日 | 57.43% |
| 9月27日 | 90.48%(最高値) |
| 9月29日 | 82.06% |
※対象は同社が追跡する指名キーワード(全市場・全デバイス)で、Google全体の表示率ではありません。日本市場単独の数値は示されていません。9月中旬は上下を繰り返しており(9月19日は31.15%)、段階的な展開・テストの可能性が指摘されています。Googleからの公式発表はありません(2026年10月18日時点)。同社によると、Search Engine Roundtableのバリー・シュワルツ氏が紹介したクリス・ロング氏の調査でも、約100ブランドのうち93%でAI Overviewsが表示されていました。
外部調査Ahrefs:米国のブランド検索の83%に表示、多くは1位
Ahrefs社の米国デスクトップのデータでは、9月29日時点でブランドキーワードの検索結果の82.91%にAI Overviewsが表示されていました。世界的ブランド100社の調査では、表示された63件のうち76.2%が検索結果の1位、つまり公式サイトより上でした。
※2026年7〜9月の米国デスクトップ版Googleの検索結果約2億3,280万件を分析。月平均は7月61.3%→8月65.1%→9月73.3%で、非ブランド検索との差は12.2ポイントから5ポイントに縮まりました。
【独自調査】国内76ブランドの指名検索では、AI Overviewsの表示に業種で差が見られた
海外の調査は米国のデータや、各社が追跡する特定のキーワードが中心です。そこで当社は、ブランドパトローラーが広告検知のために日本国内で自動巡回し、保存している指名検索の画面画像を使って、AI Overviewsがどのくらい表示されているかを調べました。消費者向けの商材ほど表示されやすい傾向が見られました。
約4万件
調査した指名検索画面
(国内76ブランド・16業種)
72%
AI Overviewsが
表示されていた割合
91% 対 15%
健康食品 対 占い・相談
(業種で大きな差)
調査の概要

| 調査対象 | 国内76ブランド・16業種の指名キーワード(ブランド名単体、ブランド名+「口コミ」「評判」などの語句) |
|---|---|
| 期間 | 2026年7月23日〜10月22日(約90日間) |
| 検索エンジン・端末 | Google(パソコン・スマートフォン) |
| 調査件数 | 約4万件の指名検索画面(40,748件。ブランド・週・端末ごとに抽出して判定) |
| 判定方法 | 検索結果の画面画像を1件ずつ確認し、「AI による概要」の表示を判定 |
調査全体では、指名検索の72%でAI Overviewsが表示されていました。独自調査は、業種ごとの傾向をつかむことを目的としています。
結果1:健康食品・化粧品では8〜9割で表示、SaaSは約3割
| 業種 | 調査ブランド数 | 表示率 |
|---|---|---|
| 医薬品(市販薬) | 1 | 96% |
| 健康食品 | 25 | 91% |
| 美容家電 | 1 | 86% |
| 化粧品・日用品 | 17 | 83% |
| 人材サービス | 2 | 65% |
| ペットフード | 4 | 62% |
| クリニック | 4 | 57% |
| 法人カード | 2 | 45% |
| SaaS | 4 | 33% |
| クレジットカード | 2 | 29% |
| 資格・スクール | 3 | 23% |
| 占い・相談 | 3 | 15% |
※不動産、旅行、下着・アパレル、住宅設備は十分な件数が得られなかったため、表から除いています。医薬品(市販薬)と美容家電は1ブランド、人材サービス・法人カード・クレジットカードは2ブランドの結果です。
健康食品と化粧品・日用品は、調査したブランド数が多い業種でも8〜9割と高い水準でした。一方、SaaSやクレジットカードは約3割、資格・スクールや占い・相談は1〜2割台にとどまっています。
効果や口コミなど、購入前に「評価」を確かめたくなる消費者向けの商材ほど、指名検索でもAIの要約が表示されやすい傾向がうかがえます。同じ指名検索でも、業種によって画面の見え方は大きく違います。
結果2:7月は約5割、10月には8割台半ばへ
| 月(2026年) | 表示率 |
|---|---|
| 7月(23日〜) | 51% |
| 8月 | 67% |
| 9月 | 72% |
| 10月(〜22日) | 85% |
表示率は7月の51%から10月には85%まで上がりました。業種別の月ごとの推移は次のとおりです。

| 業種 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |
|---|---|---|---|---|
| 健康食品 | 82% | 87% | 93% | 94% |
| 化粧品・日用品 | 66% | 68% | 85% | 96% |
| 美容家電 | 38% | 86% | 100% | 96% |
| 人材サービス | 15% | 71% | 70% | 96% |
| ペットフード | 38% | 25% | 54% | 89% |
| 法人カード | 7% | 32% | 40% | 83% |
| クリニック | 28% | 65% | 66% | 68% |
| SaaS | 26% | 17% | 27% | 65% |
※7月は23日以降の数値です。各月で十分な件数(14件以上)を判定できた8業種を掲載しています。
健康食品は7月の時点ですでに8割を超えていました。化粧品・日用品と美容家電は9月以降に9割台へ上がり、法人カードは7月の7%から10月には83%へと大きく伸びています。人材サービス(15%→96%)とペットフード(38%→89%)も、10月には9割前後に達しました。一方、クリニックは8月以降6割台で推移し、SaaSは7〜9月に2割前後で推移したあと、10月に65%まで上がりました。
海外調査が報告した「9月に急増」という動きとは時期がずれますが、日本の指名検索でもこの3か月でAI Overviewsが表示されるのが当たり前になりつつあることがわかります。
結果3:ブランド名だけの検索でも表示。パソコンでは自然検索の下に出る例も
- キーワードの種類:「ブランド名のみ」は72%、「ブランド名+語句」(口コミ・評判など)は73%で、差はありませんでした。社名・商品名だけの検索でも、約7割で表示されていました
- 端末:パソコン75%、スマートフォン67%で、パソコンのほうがやや高い結果でした
- 表示位置:AI Overviewsの上に広告枠が並ぶ画面と、下に並ぶ画面の両方がありました。パソコンでは、自然検索の結果や「関連する質問」より下にAI Overviewsが表示されている例もありました。米国のブランド名検索で76.2%が1位に表示されていたAhrefs社の結果とは、表示位置の傾向が異なる可能性があります
- 「AI モード」タブ:検索タブが写っていた画面では、7月の時点で98%、9月以降はすべての画面に「AI モード」のタブが表示されていました
結果4:消費者向け商材では、約4割が第三者サイトだけを引用
AI Overviewsが表示されていた画面のうち、出典(引用元のサイト)が写っていたものについて、どんなサイトが引用されていたかを分類しました。
| 業種 | 公式サイトを引用 | 第三者サイトを引用 | 第三者サイトだけを引用 | 主な第三者サイト |
|---|---|---|---|---|
| 全体 | 60% | 53% | 29% | EC |
| 健康食品 | 56% | 63% | 38% | EC(ショッピングモール) |
| 化粧品・日用品 | 49% | 64% | 40% | EC、口コミサイト |
| 美容家電 | 65% | 65% | 26% | 口コミサイト、EC |
| ペットフード | 77% | 54% | 23% | EC |
| 法人カード | 80% | 51% | 17% | 比較・メディア記事 |
| クリニック | 59% | 30% | 26% | EC、メディア記事 |
| 人材サービス | 62% | 14% | 10% | メディア記事 |
| SaaS | 98% | 8% | 2% | メディア記事 |
※画像に写っていた出典のみを集計(1画面あたり平均1.6サイト)。小さなアイコンのみで判別できない出典が約2割あるため、参考値です。出典が十分に写っていた件数が20件未満の業種は除いています。
SaaSでは、ほぼすべての画面で公式サイトが引用されており、第三者サイトだけが引用された例はほとんどありませんでした。一方、健康食品と化粧品・日用品では約4割の画面で、公式サイトが引用されず、ECモールや口コミサイトなど第三者サイトだけが引用されていました。法人カードでは、比較・ランキング記事などのメディアが半数の画面で引用されていました。
つまり消費者向けの商材では、指名検索をしたユーザーに対して、自社ではなく第三者サイトの情報をもとにAIが説明しているケースが少なくありません。この点は、後述の「対策3」につながります。
※調査の注意点:画像はブランドパトローラーが広告を検知した巡回で保存したもので、対象は広告が表示された指名検索です。保存画像は検索結果の画面上部のため、表示率はAI Overviewsの表示の有無を画像で確認できた検索をもとに算出しており、実際より高めに出ている可能性があります。巡回はログインしない自動検索で、実際のユーザーの画面(地域・検索履歴など)とは異なる場合があります。調査対象のブランド名は公開していません。
指名検索にAI Overviewsが出ると何が変わるのか

指名検索は、すでに自社を知っていて「公式サイトに行きたい」「申し込みたい」と考えているユーザーの検索です。そのため、検索結果の画面構成が変わる影響は、情報収集系の検索よりも事業に直結しやすいと考えられます。主な変化は次の3つです。
変化1:公式サイトへのクリックが減る可能性がある
AI Overviewsの中で「営業時間」「料金」「サービス内容」などの答えがわかると、公式サイトをクリックせずに検索を終える、いわゆるゼロクリック検索が増える可能性があります。Ahrefs社も、AI Overviewsがどの位置に表示されても公式サイトのクリック率は下がる方向に働くとしています。
一方で、指名検索はもともと目的がはっきりしているため、情報収集系の検索ほどクリックは減らないとする調査もあり、影響の大きさはまだ見解が分かれています。自社のデータで確かめることが何より確実です。
変化2:自社について「AIがどう説明するか」がブランド体験の一部になる
AI Overviewsは、公式サイト以外の情報源も参照して回答を作ります。Ahrefs社の調査では、ブランド名検索のAI Overviewsで引用されていた外部の情報源はWikipedia(71.9%)が最多で、YouTube(38.6%)、LinkedIn(22.8%)と続きました。
つまり、自社がコントロールしていない情報や、更新されていない古い情報をもとに自社が説明される可能性があります。旧料金や終了したキャンペーン、誤ったサービス説明が表示されれば、指名検索してきた見込み客に誤解を与えかねません。
なお、同調査ではAI Overviewsの中で競合ブランドに明示的に触れていたのは、全文を確認できた58件中2件(3.4%)にとどまりました。現時点では、AI Overviewsがユーザーを競合へ誘導するケースは少ないと見られています。
変化3:指名検索の画面で、広告と自然検索の見え方が変わる
AI Overviewsは画面の一定の面積を占めるため、表示位置によっては、公式サイトや広告がスクロールしないと見えない位置へ押し下げられることがあります。
広告の扱いについて、Google 広告ヘルプでは次のように案内されています(2026年10月18日時点)。
| 広告の掲載位置 | 対象地域・言語 | 日本での扱い |
|---|---|---|
| AI Overviewsの上部・下部 | AI Overviewsを利用できる200以上の地域 | AI Overviewsと同じ画面に広告が並ぶ(当社の調査画面でも確認) |
| AI Overviewsの中 | 英語のみ・米国など12か国 | 対象国に含まれていない |
いずれも既存の検索キャンペーンなどの広告が対象で、AI Overviews専用の入稿は必要ありません。つまり日本でも、指名検索の画面には「AI Overviews」「公式サイト」「自社の指名広告」、そして他社の広告が並ぶことになります。
他社ブランドのキーワードへの出稿は一般的な広告手法の一つで、原則として違法でも媒体の規約違反でもありません。ただ、公式サイトへの自然検索のクリックがAI Overviewsで減るほど、指名検索の画面でどの広告が表示されているかが、自社への流入に与える影響は相対的に大きくなります。指名キーワードへの他社出稿の基本はブランドキーワードへの競合出稿とは?放置リスクと5つの対策で解説しています。
※広告の掲載仕様は変更される可能性があります。最新の対象国はGoogle 広告ヘルプ「AI による概要」の広告をご確認ください。
AI Overviewsに自社を正しく説明してもらうための対策
まず押さえておきたいのは、Googleが「AI による概要や AI モードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません」と案内している点です(Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)。特別なテクニックより、正しい情報を、AIにもユーザーにも読み取れる形で置いておくことが対策の中心になります。
サイバーエージェント社のGEOラボの調査(2026年8月)では、検索手段として生成AIを使う人が52.3%と半数を超えました。AIが自社をどう説明するかは、検索エンジン以外でも重要性を増しています。
対策1:誤った情報が表示されたら、Googleに報告し、引用元を直す
- Googleに報告する:AI Overviewsの下部にある低評価(よくない)のアイコンを押し、「問題を報告」から該当するカテゴリを選んで、内容を具体的に書いて送信します。右上のその他メニューからも送信できます(Google 検索ヘルプ)
- 引用元を確認して直す:AI Overviewsに表示されるリンクから、どのページの情報が使われているかを確認します。自社サイトなら該当ページを修正し、比較サイトや口コミサイトなど外部のページなら、運営者に訂正を依頼します
- Googleに登録している情報を更新する:Googleは、Google ビジネス プロフィールやMerchant Centerの情報を最新に保つことを推奨しています。営業時間・所在地・商品情報などに古い情報が残っていないか確認します
報告してからどのくらいで直るかは、ケースによって大きく異なります。当社がAI Overviewsの誤りをGoogleに報告した例では、報告から約3日で表示が修正されたケースがある一方、別の指摘では2週間たっても反映されなかったケースもありました。報告しただけで解決すると考えず、報告と並行して引用元の情報を正しくしておくことが、根本的な対策になります。
※当社が対応した個別の事例であり、修正までの期間を保証するものではありません。
対策2:公式サイトの一次情報を整え、AIに正しく参照されるようにする
- 重要な情報はテキストで載せる:料金・サービス内容・会社概要などを、画像だけでなくテキストで掲載します(Googleの推奨事項)
- 古いページを放置しない:終了したキャンペーンや旧料金のページが残っていると、AIに古い情報で説明される原因になります。更新するか、現在の情報への案内を追加します
- 構造化データは表示内容と一致させる:Googleは、構造化データをページ上のテキストと一致させるよう求めています。AI向けの特別なファイルやマークアップは不要とされています
- クロールを妨げていないか確認する:robots.txtやサーバーの設定でGooglebotをブロックしていないか、Google Search ConsoleのURL検査で確認します
対策3:第三者サイトでの言及も「自社の説明」の材料になる
Search Engine Landが紹介した、400社超の企業ブランドに関する900万件のAI回答の分析では、購入・比較を意図した質問への回答で、引用の82%が第三者サイトでした。また、好意的な評判と引用数には明確な相関が見られなかったと報告されています。
当社の独自調査でも、健康食品や化粧品・日用品の指名検索では、約4割のAI Overviewsが第三者サイトだけを引用していました(結果4)。消費者向けの商材ほど、ECモールの商品ページや口コミサイト、比較記事の内容がそのまま「自社の説明」として使われやすいと言えます。
ECモールの商品ページ、比較サイトやメディアに掲載されている自社の情報が古くなっていないかを定期的に確認し、必要に応じて更新を依頼しましょう。自社サイトの正確さと、第三者サイトでの正確な言及の両方が、AIによる自社の説明を左右します。
※AI Overviewsへの表示を制限したい場合は、nosnippet、data-nosnippet、max-snippetなどの設定も用意されています。ただし通常の検索結果の表示にも影響するため、慎重に検討してください(Google 検索セントラル)。
自社の指名検索で確認したい5つのポイントと、問題があったときの対応
AI Overviewsの表示は、Googleの仕様変更で今後も変わる可能性があります。当社の調査でも業種やブランドによって表示状況に差があったように、業界全体の数値より、自社の指名検索で実際に何が起きているかを定期的に確認することが大切です。
| 確認すること | 問題があったときの対応 |
|---|---|
| 1. 表示の有無と位置 自社名・主要サービス名で検索し、AI Overviewsが出るか、公式サイトより上か下かをスマートフォンとパソコンの両方で確認する | 表示が続く場合は、画面の構成(広告・AI Overviews・公式サイトの並び)を定期的に記録し、下記2〜5の変化と照らし合わせる |
| 2. 説明の正確さと引用元 料金・サービス内容・会社情報が正しいか、どのサイトが引用されているかを確認する | Googleに「問題を報告」し、引用元の自社ページを修正する。外部サイトなら訂正を依頼する(対策1・2) |
| 3. 自然検索のクリックの変化 Google Search Consoleで指名クエリのクリック数・クリック率を、9月下旬の前後で比較する(AI機能経由のトラフィックは検索タイプ「ウェブ」に含まれる) | クリックが減っている場合は、公式サイトのタイトル・説明文を見直し、指名広告で公式サイトへの導線を確保する |
| 4. 指名広告の指標の変化 指名キーワードの広告のクリック率、CPC(クリック単価)、コンバージョン数を確認する | CPCが上がっている場合は、競合の出稿状況など原因を切り分ける(指名キーワードのCPC高騰の原因と対策) |
| 5. 指名検索の画面に出ている広告 どの企業の広告が、どの時間帯・地域で表示されているかを把握する | 商標の無断使用など対応が必要な広告は、媒体の申請窓口から対応を依頼する。部分一致やAIによる自動拡張で意図せず表示されている広告もある(AIキーワード拡張で競合出稿が急増した理由) |
1〜4は自社の管理画面やツールで確認できますが、5は検索する時間帯や地域によって表示が変わるため、手作業での確認には限界があります。深夜だけ、特定の地域だけで表示される広告は、担当者が日中にオフィスで検索しても見つかりません。
指名検索の画面を「記録」として残す:本調査を支えた仕組み

本記事の独自調査は、ブランドパトローラーが広告を検知するたびに保存している検索結果画面のキャプチャを集計したものです。指名検索の画面は時間帯や地域によって変わるため、担当者が手作業で検索しても、「いつ・どこで・どんな画面だったか」をあとから確かめることはできません。
AI Overviewsが表示されているか、どの位置に出ているか、その周りにどの企業の広告が並んでいたか。こうした変化は日々起きています。画面を記録として残しておくことが、自社の指名検索で起きている変化に気づき、次の打ち手を判断する土台になります。
当社の調査でも、AI Overviewsの上に広告枠が並ぶ画面と、下に並ぶ画面の両方が確認できました。Google 広告ヘルプでも、広告はAI Overviewsの上部・下部に表示されると案内されています。AI Overviewsが増えても指名検索の画面には広告が並び続けるため、公式サイトへの自然検索のクリックが減るほど、広告枠の影響は相対的に大きくなると考えられます。
ブランドパトローラーは、リスティング広告における自社の商標・ブランドキーワードへの出稿を24時間365日自動で検知し、通報・停止依頼から取り下げ状況の確認までを一元管理できる商標保護ツールです。
- 広告を検知すると、その時点の検索結果画面をキャプチャとして保存し、ツール上で確認できる(閲覧できる期間は撮影日から90日間)
- 緯度・経度を指定して全国どこでもパトロールでき、特定の地域・時間帯に絞った出稿も検知
- Google・Yahoo!・Bingに対応し、商標の無断使用など対応が必要な広告はツール上から通報・停止依頼が可能
- 検知状況・対応状況をダッシュボードで確認でき、指名広告の指標の変化と照らし合わせた分析にも使える
導入企業では、指名系キーワードのCPCを5ヶ月で33%以上削減できた事例(株式会社あじかん様)や、監視・対応工数を90%以上削減できた事例があります。AI Overviewsで指名検索の画面が変わりつつある今こそ、自社のブランドキーワードの検索結果を「見える化」し、記録しておくことをおすすめします。
まとめ
- 2026年9月、Googleの指名検索でAI Overviewsの表示が急増した。DemandSphere社の追跡では26.12%から82.06%へ、Ahrefs社の米国データでは82.91%に表示
- 当社の国内76ブランド・約4万件の指名検索画面の調査では、全体の72%でAI Overviewsが表示。健康食品91%・化粧品83%に対し、SaaSは33%、占い・相談は15%と業種で差が見られ、7月の51%から10月には85%に上昇した
- AI Overviewsの引用元を見ると、SaaSではほぼ公式サイトが引用される一方、健康食品・化粧品では約4割が第三者サイト(ECモール・口コミサイトなど)だけを引用していた
- 主な影響は「公式サイトへのクリック減少の可能性」「AIによる自社の説明の正確さ」「広告と自然検索の見え方の変化」の3つ
- Googleは特別な最適化は不要としている。誤った情報はGoogleへの報告と引用元の修正で対処し、公式サイトの一次情報と第三者サイトの情報を正しく保つ
- 自社の指名検索で、表示の有無・説明の正確さ・クリックの変化・広告の指標・画面に出ている広告の5点を定期的に確認し、問題があれば対応する
自社の指名キーワードにどんな広告が出ているか、まずは実態の「見える化」から始めませんか。ブランドパトローラーの【1週間お試し無料診断】では、貴社の指名キーワードへの出稿状況を自動検知し、レポート形式でご報告します。
※本記事の数値は、各社が公表した調査結果(2026年10月18日時点)と当社の独自調査(2026年7月23日〜10月22日)に基づきます。調査対象や測定方法はそれぞれ異なります。